海外投資家に適用される投資条件と投資登録プロセス

2023/05/13
海外投資家がベトナムで投資・事業を行おうとする業種・職種が許可された業種のリストにあるかどうかをわかる方法は?投資許可証の申請手続きと申請期間は?
ベトナムで海外投資家が投資できる業種・職種一覧

投資法第61/2020/QH14号の規定によると、海外投資家は、次の禁止リストに含まれていない業種で事業・投資活動を行う権利を有する。

  1. 本法律別表第 1 が規定する各麻薬物質に関する事業

  2. 本法律別表第 2 が規定する各種化学物質,鉱物に関する事業

  3. 絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約別表第 1 に規定される自然に由来する各種野生植物動物の標本に関する事業。本法律別表第 3 のグループ I が規定される自然に由来する絶滅のおそれのある貴重で、希少な野生動植物、水産物の標本に関する事業

  4. 売春事業

  5. 人身,人の身体組織,肉体,部分,胎児の売買

  6. 人の無性生殖に関連する事業活動

  7. 爆竹事業

  8. 債権回収サービス事業

しかし、海外投資家はまだ市場に参入することが認められていない業種・職種や参入が制限されている業種・職種もあるので、以下のリストをご参照ください。

海外投資家がまだ市場に参入することがまだ認められていない業種・職種一覧
  1. 商業分野における国家独占の対象となる商品およびサービスのリストにある商品ならびにサービスの事業 
  2. あらゆる形態の報道活動および情報収集
  3. 海産動植物の採捕または養殖
  4. 調査およびセキュリティサービス
  5. 司法鑑定サービス執行官送達のサービス、財産競売サービス、公証人サービス、管財人サービスなどを含む司法行政各サービス 
  6. 契約により海外労働者派遣するサービス 
  7. 墓地建設、墓地サービスおよび埋葬サービス 
  8. 公衆の意見を調査するサービス(世論調査) 
  9. ブラストサービス武器、爆発物、支援用具製造事業 
  10. 輸送手段検査および認証サービス 
  11. 使用済みの船舶輸入解体 
  12. 公営郵便サービス 
  13. 水域、港湾、航路界海上の航路海図の調査・作成・発行及び海事出版物の開発・配布のサービス 
  14. ベトナムの国境ゲートを越えない輸出入される貨物の事業 
  15. 屋外用照明器具の製造・事業
海外投資家の市場参入が制限されている業種・職種一覧:
  1. 映像記録を含む文化製品の制作・配給 
  2. テレビ番組、ミュージカル、演劇、映画の制作・配給・映写 
  3. ラジオおよびテレビサービスの提供
  4. 保険、銀行、仲介、証券取引、その他関連サービス
  5. 郵便、通信サービス 
  6. 広告サービス 
  7. 印刷サービス、出版物配布サービス
  8. 測量地図のサービス 
  9. 教育サービス 
  10. 天然資源、鉱物、石油、ガスの探査、開発、処理 
  11. 水力発電、洋上風力発電、原子力発電 
  12. 鉄道、航空、道路、河川、海、パイプラインによる物品および旅客輸送 
  13. 水産養殖 
  14. 林業狩猟 
  15. ベッティング・カジノ事業 
  16. 工業所有関連するサービス
  17. 警備事業 
  18. 軍用材料または装備の製造 
  19. 河川港、港湾および空港の建設、運営および管理
  20. 不動産事業
  21. 法務サービス
  22. 獣医サービス
  23. 流通サービス 
  24. テクニカル分析およびテストサービス 
  25. 旅行サービス 
  26. 健康と社会福祉サービス 
  27. スポーツおよび娯楽サービス
  28. 紙の生産
  29. 29席以上の車両の製造 
  30. 伝統的な市場の開発と運営
  31. 商品取引所 
  32. 国内小売の商品を収集するサービス 
  33. 監査、会計、簿記および税務サービス 
  34. 鑑定評価サービス、株式会社に変更するために企業価値を確定するコンサルティングサービス 
  35. 農業、林業、漁業に関連するサービス
  36. 航空機の製造および生産
  37. 機関車鉄道車輌製造製作 
  38. たばこの生産 
  39. 出版社活動 
  40. 船舶建造修繕
  41. 軍事物資収集購入、防衛軍事工事
  42. 軍隊向けの軍,軍用品,軍事兵器、装設備,技術,器材,軍事と警察の特殊な手段、コンポーネント、部品、スペアパーツ、特殊物資・機器、およびそれらの製造のための特殊な技術の、事業 
  43. 廃棄物収集サービス、環境モニタリングサービス 
  44. 商事仲裁サービス、仲裁調停 
  45. ロジスティクスサービス事業 
  46. 沿岸海運
  47. 希少かつ貴重な作物の栽培、生産または加工、希少かつ貴重な野生動物の飼育・繁殖生きている動物およびそれらからの調製品を含むこれらの動物または植物の加工と取り扱い
  48. 建築用ガラス、粘土レンガ、セメント製造設備、レンガ、フレッシュコンクリート、砕石などの建材の製造
  49. 二輪車組立
  50. 美術活動、舞台芸術、ファッションショー、ビューティーコンテスト、モデルコンテスト
  51. 投資法施行の際にベトナム領内で実施されていない新事業を行う業種・職種
投資業種・職種が市場参入制限リストに掲載されている場合の海外投資家の条件

以下は、海外投資家が法律、法令、議定、投資に関する国際条約の規定に従って海外投資家の市場参入が制限されている業種・職種一覧にある業種への投資活動を行う際に満たさなければならない条件である。

経済組織における海外投資家の定款資本金の所有率に関する条件 

海外投資家は、経済組織において無制限に定款資本金を所有することが認められている。しかし、以下の場合を除く: 

  • 証券に関わる法令に基づく上場会社、公開会社、証券取引機関および証券投資ファンドにおける海外投資家の所有比率。 
  • 株式化または他の形態に転換された国有企業における海外投資家の所有比率は、国有企業の株式化および転換に関する法律に準拠するものとする。 
  • 海外投資家の所有比率が上記の2つの場合に該当しない場合は、関連する法律およびベトナム社会主義共和国が締約国である国際条約の他の規定に従うものとする。

参照:ベトナムにおける海外投資家の資本比率の規定

投資形態についての条件

ベトナムに投資する場合、直接投資または間接投資が可能である。ベトナムへの海外投資の形態は以下のとおりである 

  • 経済組織の設立に投資する 
  • 資本拠出、株式購入、持分購入 
  • 投資プロジェクトの実施 
  • BCC契約の形での投資 
  • 政府の規制による新しい投資形態、経済組織

各形態には独自の要件がある。

(第21投資法2020 

参照:海外投資家がベトナム企業へ資本拠出する各形態

投資活動の範囲に関する条件

ベトナムがコミットした業種およびサブセクターで、海外投資家がその業種の投資条件を満たす場合、投資登録機関は、投資法に従い、海外投資家の投資登録または資本拠出・株式購入・持分購入の登録の証明書を検討、付与決定、修正する。 

投資に関する国際条約において、まだコミットしていない、またはベトナムのコミットメント規定されていないサービス業種およびサブセクターであっても、ベトナムの法律がすでに海外投資家のための投資条件に関する規定を設けた場合、ベトナムの法律の規定に従うものとする。 

投資活動に参加するベトナムのパートナー 

海外投資家が投資を行う場合、その分野のライセンスを取得したベトナム企業との合弁を設立することが義務付けられている事業が多くある。例えば、広告分野では: 

WTO加盟公約によると、加盟日から、外国のサービス供給者は、サービス提供の許可を受けたベトナムのパートナーと合弁を設立したり、業務協力契約を結んだりすることができる。 

2012年広告法第40条は外国の組織および個人は、合弁事業および事業協力契約の形でベトナムの広告サービス事業者と協力・投資することができる」というコミットメントを法制化したものである。 

本規定に基づき、海外投資家は広告事業に自由に投資することはでき、管轄当局に広告ライセンスを発行されたベトナムのパートナーとの合弁事業または事業協力契約の形でのみ投資することができる。

投資許可証の申請手続き

ステップ1 :投資登録証明書の申請 

ベトナムで企業を設立する前に、事業業種、投資分野、海外投資家が保有する資本の比率(つまり1%から100までにかかわらず、海外投資家は、投資プロジェクトを持っていなければならず投資登録証明書の申請手続きを行う必要がある。 

完全かつ有効な書類を受領した日から15日以内に、計画投資局は投資登録証明書を発行する。交付が拒否された場合理由を明記した書面で回答がなされる。 

海外投資家が海外投資家に適応する条件付きの事業分野に対してベトナム企業の株式または持分を購入するために資本拠出を通じてベトナムに海外投資の形態については、海外投資家が企業の定款資本金の51%以上を所有することにつながる資本拠出、株式または持分購入は、投資登録証明書の申請手続きを行わずに計画投資局と持分の購入の登録手続きを行う必要がある。 

16/2015/TT-BKHĐT号通達のフォームI.13を使用した報告手続きに従うだけである。報告内容は次の通り。投資プロジェクト名、投資目標、投資規模、投資資金用地、期間、投資の進捗状況、労働需要、投資優遇措置(ある場合)。 

ステップ2:外資系企業設立登記 

海外投資家、投資登録証書交付された後、外資系企業設立登記あらゆる書類を準備し、会社が所在する省・市の事業登録事務所に提出する。0507営業日後、事業登録事務所は投資家に事業登録証明書を発行する。 

詳細については、こちらをご覧ください